特別訪問診療

訪問診療の大切さ

訪問歯科診療とは「歯科医院への通院が困難な方に対して、歯科医師がご自宅や各種施設へ歯の治療のためにお伺いすること」です。高齢者診療の経験豊かな歯科医師、歯科衛生士が専門チームを組み、訪問先でも医院内と同等の治療ができる機材をお持ちして、診療にお伺いします。

誤嚥性肺炎に注意!

高齢者に多い病気で、口腔内の細菌などが気管に入って発病する病気です。お口の中が大変不潔な状態にあり、体力が低下している方は、食物の残りかすなどが気管に入ると、細菌感染が起こりやすいといわれています。その結果、肺炎に移行しやすくなります。

肺炎は日本における死因の第3位です。肺炎の発症率は加齢とともに増加し、肺炎で死亡する人の大部分は65歳以上の高齢者であり、年々増加傾向にあります。また、肺炎のために入院を余儀なくされ、長期の安臥床を続ける間に廃用症候群が進行し、様々な合併症を引き起こし、結果的にさらに進行した要介護状態となる危険性もはらんでいます。すなわち、肺炎は高齢者の罹病率や死亡率を上昇させ、医療費や介護費用を増大させる大きな要因です。肺炎を発症した高齢者の多くは、食事のときにむせこんだり、食べ物が喉につかえたりするという症状がなくとも、夜間睡眠中に唾液を下気道や肺に不顕的誤嚥していることがわかっています。肺炎になると、栄養や免疫機能がさらに低下し、繰り返す不顕性誤嚥のために肺炎が反復、重症化し、ついには死に至ることも稀ではないのです。

歯ブラシの選び方と磨き方

長年にわたって療養されている方の場合、適切に口腔清掃がなされていなかったり、う蝕(むし歯)と歯肉炎が広範囲に認められることが少なくありません。長い間ブラッシングを行っていない場合、歯肉がひじょうに脆弱(弱く)になっており、ブラシの選択を間違えると大きなトラブルを起こすことがあります。この様な時は、衛生的な軟毛のブラシが適切です。さらに最初は力を入れ過ぎたり、長い時間のブラッシングは避けるべきです。歯肉の炎症の改善具合を見ながら、普通の硬さのブラシに替えていくことが可能です。また柄が太くなった持ちやすい歯ブラシもおすすめです。また歯ブラシの後、口をよくすすぐことも大切です。